アナゴの釣りでは事前準備が大切!仕掛けや釣り方まで徹底解説

投稿者:ANGLERりゅーちょい

アナゴは高級魚のイメージがありますが、初心者でも比較的釣りやすい魚です。しかし、独特のぬめりが災いして、仕掛けが壊されたり釣り上げた後の処理が少々大変になっています。また、仕掛けについてもいくつかバリエーションがあり、それぞれ釣り方が違うので、迷ってしまいがちです。当記事では、堤防でのアナゴの釣り方について、事前にすべき準備や仕掛けごとの釣り方、釣り上げた処理について解説しています。

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「アナゴって高級魚だし、釣るのが難しそう」

「アナゴ釣りをしてみたけど、どんな仕掛けを使えばいいんだろう」

淡白で上品な味わいな魅力のアナゴは、実は初心者でも比較的釣りやすい魚です。

しかし、いざ釣ってみたいと思っても、どんな仕掛けを使えばよいのか分からないという人も少なくないでしょう。

実際、アナゴ釣りには数種類の仕掛けがあり、どれを使えばよいか迷ってしまいがちです。

しかし安心してください。

当記事を読めば、アナゴ釣りの仕掛けの違いから仕掛けごとの操作方法まで、しっかりと把握することができます。

「仮に釣れたとしても、あんなヌルヌルでウネウネしてる魚に触りたくない」

アナゴは食べると美味しいですが、釣れたての気持ち悪さは尋常ではありません。

当記事では、アナゴを釣り上げてからバケツに放り込むまでの手順や、アナゴに触れることなく針外しができる道具についても紹介しています。

是非当記事を参考に、アナゴ釣りの楽しさを味わいましょう。

【アナゴ釣りに行く前に】絶対準備した方がいいアイテム


アナゴ釣りは、アナゴの性質を考えると、他の釣り以上に神経を使う釣りになります。

アナゴの最大の特徴といえば、体表がヌルヌルしていることでしょう。

釣ったことがある人なら分かると思いますが、釣りたてのアナゴは本当にヌルヌルです。

大なり小なりあれ、基本的にはなるべく触りたくないものになります。

少なくとも私は触りたくありませんよ。

だって気持ち悪いじゃないですか。

ヘビのように長い体躯も相まって、ヌルヌルとニョロニョロが不快感のマリアージュを生み出し、触覚を刺激してくるのです。

毎回毎回直に触れていたら、すぐに帰りたくなること請け合いでしょう。

また、アナゴが仕掛けに巻き付いてしまうと、仕掛け全体がヌルヌルになって使い物にならなくなってしまいます

上記のような事態に備え、アナゴ釣りでは以下のようなものを事前に準備しておくことが不可欠です。

  • フィッシングプライヤー
  • 予備の仕掛け
  • 乾いたタオル

それぞれ見ていきましょう。

絶対準備した方がいいアイテム1.はずしっこⅢ


アナゴ釣りではフィッシングプライヤーなどの針外しが必須になります。

身体がヌルヌルなせいで魚体を安定して固定することができず、道具を使わない針外しは困難を極めるからです。

針外しを忘れると大変なことになるので、必ず持っていくようにしましょう。

中でも便利なのが、ヤマシタが販売している「はずしっこⅢ」です。

ピストルのような形をしている針外しで、トリガーを引くだけで針が外せる優れモノとなっています。

アナゴに触れることなく、片手で針を外せるため、アナゴ釣りでは重宝する逸品です。

必須ではありませんが、持っているとアナゴ釣りにおけるストレスが圧倒的に軽減されます。

700~800円程度と価格も安いので、アナゴ釣りに行く前に是非購入しておきましょう。

絶対準備した方がいいアイテム2.予備の仕掛け


アナゴ釣りに赴く際は、予備の仕掛けを多めに持っていきましょう。

アナゴはヘビのように自在に身体を動かすことができ、釣り上げの際に仕掛けに巻き付くことがあります。

結果、仕掛けが絡まった挙句、ヌルヌルになってしまうため、使い物にならなくなってしまうのです。

釣りに来てすぐ仕掛けが絡まった上、予備の仕掛けがないとなってしまっては、虚しさと共に帰宅するしかありません。

仕掛けが壊された時に備え、予備の仕掛けを忘れずに持っていくことをおすすめします。

絶対準備した方がいいアイテム3.タオル


万が一手にヌルヌルが付いた場合、ふき取るまで竿や仕掛けなどに触れてはいけません

ヌルヌルがいたるところに拡散してしまい、さながらパンデミックのようになってしまいます。

アナゴのヌルヌルはウェットティッシュなどでは全く取れないので、乾いたタオルを用意する必要があります。

もしヌルヌルが手についてしまった場合は、海水で良く洗ったのち、乾いたタオルでしっかりとふき取りましょう。

「はずしっこⅢ」以外の針外しを使う場合は、アナゴを押さえつけるのにも使用するので、乾いたタオルは多めに用意しておくと良いでしょう。

アナゴ釣りの狙うべき時期・時間帯・ポイント


アナゴを狙うにしても、釣れる季節と時間帯を知らないと始まりません。

狙うべきポイントも含め、いつ、どこで釣ればよいのかを解説していきます。

アナゴが釣れる時期は3月から10月頃


アナゴは一般的に暖かい時期に釣れる魚になります。

具体的には、春先の3月頃から晩秋の10月までがシーズンです。

ただし、あくまで水温によって変化してくるため、地域によってシーズンに変化があります。

特に最近は3月でも肌寒い日が多いですし、11月になっても残暑が続く場合があるので、体系的な季節に囚われることなく、年毎の気候に合わせると良いでしょう。

12月から2月の寒い時期には、アナゴは沿岸から離れ、水深100m程度の地点に潜むようになるため、中々釣れなくなります。

しかし、港や堤防の温排水が流れている所などであれば、アナゴが集まっている可能性があるため、ポイントが見つかれば冬釣りも可能です。

一般的にアナゴの旬は夏と言われており、脂のさっぱりした淡白な味わいのものが釣れます。

しかし、冬は夏に劣らない大物が釣れることがあり、かつ脂がたっぷりのった夏とは違う味わいを楽しむことが可能です。

アナゴを狙うなら日没から夜11時ごろまでがおすすめ


アナゴを狙う場合、時間帯は日没後から深夜になる前あたりまでがおすすめです。

日没前に釣り場に到着するようにして、ポイントをリサーチしつつ仕掛けを準備し、日没と共に釣り始めるのが良いでしょう。

一応夜11時過ぎにも釣れることは釣れるのですが、経験的に釣果が落ちることが多いです。

釣果に満足できず、もう少し狙いたいという場合は、夜更けまで続けてみても良いかもしれません。

狙うポイントは砂泥地であることが絶対条件!


アナゴは砂泥質の海底が大好きです。

アナゴ釣りのポイント探す上では、まずは岸壁や突堤のような、すぐ下の海底が砂泥地であるポイントを基準にすると良いでしょう。

ポイントとしては他にも、捨て石の隙間や砂泥地と岩礁帯の境目などが狙い目です。

アナゴ釣りのタックル


アナゴ釣りのタックルで最も重要なのは仕掛けです。

逆に、仕掛け以外のタックルにはこだわる必要がありません。

アナゴ釣りで用意することになるタックルは以下の通りです。

  • 10号程度のオモリが投げられるロッド
  • 2,500~4,000番程度のスピニングリール
  • 3~5号程度のナイロンラインかフロロカーボンライン
  • 各種仕掛け

まずロッドですが、10号程度のオモリが投げられるものであれば、万能竿だろうとエギング用だろうと問題ありません。

次にリールですが、基本的にはアナゴの重量に対抗できる2,500~4,000番程度のスピニングリールで十分です。

キャストにコツが要りますが、ベイトリールでも問題なく釣ることができます。

ラインはPE以外なら問題なく、太さはアナゴの重量を考慮すると3~5号程度が良いでしょう。

PEラインは万が一ラインにアナゴが巻き付いてしまった時に大変な思いをすることになります。

細かい糸をより集めて作られているPEラインは、アナゴが巻き付くと細かくほどけてしまい、他のラインより複雑に絡まってしまうのです。

対してナイロンやフロロカーボンのラインは一体成型なので、巻き付かれても比較的ほどくのが簡単でしょう。

上記を基本にして、釣り方に応じた仕掛けを使っていくことになります。

詳しく見ていきましょう。

ちょい投げのタックルと仕掛け


ちょい投げ用の仕掛けは以下の部品で構成されています。

  • テンビン
  • 8~10号程度のオモリ
  • 3~5号程度のナイロンラインかフロロカーボンライン
  • アナゴ用針10~13号
  • ケミカルライトや夜光ビーズなどの発光体

テンビンは道糸と仕掛けの間に装着するもので、針金がL字になった構造をしています。

Lの頂点部分にオモリを付けることができ、独特な形状のおかげで仕掛けが根がかりしにくくなるのが特徴です。

テンビンに装着するオモリは8~10号程度のものが良いでしょう。

オモリとテンビンが一体化しているジェットテンビンというものもありますが、オモリの重さが合っていれば問題なく使用することが可能です。

道糸からテンビンを介し、3~5号程度のナイロンラインかフロロカーボンラインのハリスを使用します。

ハリスの先端にアナゴ用針を装着すれば、ちょい投げ用の仕掛けは完成です。

アナゴは光に惹かれる習性があるので、ハリスにケミカルライトを付けたり、針に夜光ビーズを付けることで、強力なアピールが可能になります。

アナゴ釣り用のちょい投げ仕掛けは出来合いのものが市販されています。

自作も可能ですが、市販品を使用するのも良いでしょう。

足元狙いのタックルと仕掛け


足元釣りはちょい投げよりも仕掛けがシンプルなので、初心者にもおすすめです。

足元釣りの仕掛けは、以下の部品で構成されています。

  • サルカンとスイベル
  • 8~10号のオタフクオモリ
  • 3~5号程度のナイロンラインかフロロカーボンライン
  • アナゴ用針10~13号
  • ケミカルライトや夜光ビーズなどの発光体

サルカンとスイベルは、道糸と仕掛けを接続するのに使用します。

無くても良いのですが、アナゴ釣りでは仕掛けを壊されやすいので、簡単に着脱できるようにしておくと便利です。

オタフクオモリはラインに中通しして使用するオモリです

アナゴ釣りでは道糸のキワあたりに装着して使います。

ちょい投げと同じく、夜光ビーズやケミカルライトでアピールするのも有効です。

足元釣り用の仕掛けについても、ちょい投げ用の仕掛けのように市販品が販売しているので、釣りに行く前に揃えておくと良いでしょう。

ペットボトル釣法の仕掛け


なんと、アナゴはタックルなしでも釣ることができます

ペットボトル釣法は、ペットボトルと仕掛けがあればできるお手軽な釣り方です。

用意するものは以下の通りになります。

  • 500mlのペットボトル
  • サルカンとスイベル
  • 8~10号のオタフクオモリ
  • 3~5号程度のナイロンラインかフロロカーボンライン
  • アナゴ用針10~13号
  • ケミカルライトや夜光ビーズなどの発光体

要は足元釣りの仕掛けと道糸、ペットボトルが必要ということです。

仕掛けの作り方は簡単で、水を入れたペットボトルに、足元釣りの要領で作った仕掛けを接続した道糸を巻き付けていきます。

ペットボトルに水と共に小型のケミカルライトを入れておくと、暗闇でも状況を確認しやすいです。

道糸の終点はペットボトルの飲み口部分に縛り付けましょう。

ペットボトル釣法での釣り方は後述しますが、基本的に放置しておけるため、アナゴを狙いつつ自分は他の獲物を狙うということもできます。

釣る感覚を味わうのではなく、食材としてアナゴを獲りたい場合には、有効な手段であるといえるでしょう。

いざ実釣!アナゴの釣り方


タックルや各種仕掛けについて分かったところで、具体的な釣り方について見ていきましょう。

アナゴ釣りにおすすめの餌


基本的にアナゴ釣りではどの仕掛けを使うにしても、エサは共通です。

アナゴは視覚よりも嗅覚に優れているため、匂いが強いエサが有効になります。

肉食性なので、多毛類や魚類のエサが良いでしょう。

具体的には以下のようなものがエサとして使えます。

  • ゴカイ
  • イソメ
  • きびなご
  • サンマ
  • イカ

基本的に虫エサは通し刺しで、魚介類は縫い刺しで針に取り付けます。

それぞれの付け方について詳しく見ていきましょう。

通し刺しの方法


通し刺しは、針の形状に沿ってエサを付ける方法です。

虫エサの頭から針を刺し、針に沿って付けていきます。

針が全て入ったら、針が入っていないタラシの部分が4㎝程度になるようにカットしましょう。

タラシがないとアナゴに対してのアピール力に欠けるのですが、長すぎると針がかかっていない場所のみを食われてしまう可能性があります。

タラシの長さが適度なものになるように、忘れずにカットしましょう。

縫い刺しの方法


縫い刺しは、エサを縫うように針を刺す方法です。

一度針を通したらエサを折り曲げて再度刺すという動作を3回ほど繰り返します。

きびなごは頭を落として、サンマやイカは短冊切りにして使うと良いです。

サンマの身が柔らか過ぎる場合は、塩で締めてやると良いでしょう。

エサが付けられたら、遂に実釣です。

ちょい投げの誘い方と釣り方


ちょい投げでは、岸壁や突堤などから10~20mほどキャストして、砂泥地にいるアナゴを狙います。

詳しく見ていきましょう。

軽くキャストする


ポイントを見定めたら、あくまで軽くキャストします。

強く投げすぎてしまうと砂泥地の先の岩礁に着水してしまい、釣れないどころか根がかりしてしまうリスクがあるので注意しましょう。

着水したはオモリが底につく感覚が竿に伝わるまで待ちましょう。

ゆっくりただ巻きする


オモリが底についたら、ゆっくりただ巻きして、仕掛けをズル引きします。

底をロッドで感じることができる速度でリールを巻いていくだけで、特に特別なアクションは必要ありません

アタリがあったら釣り上げる


アナゴのアタリは繊細で、コツコツと小さな振動が伝わってくる程度です。

リールを巻きつつも、アタリを逃さないように神経を集中させましょう。

アタリがあったら完全に食うまでただ巻きしつつ待ってもいいのですが、アナゴは針にかかると暴れて仕掛けをぐちゃぐちゃにしてしまいます。

よって、基本的にはアタリがあったらすぐに合わせた方が良いでしょう。

釣り上げてからの処理は共通なので、後述します。

足元狙いの誘い方と釣り方


足元釣りではのんびり待つ釣り方が基本です。

仕掛けを垂らしたら、アタリがあるまで辛抱強く待ち続けることになります。

基本的な釣り方は以下の通りです。

  • 仕掛けを足元に垂らす
  • 当たるまで待つ

以上です。簡単ですね。

ただし、たまには竿を上下させてみたり、虫エサの場合はこまめに交換してやることが、釣果アップのコツです。

アタリがあったらちょい投げと同じく、すぐに合わせて釣り上げましょう。

ペットボトル釣法の誘い方と釣り方


最後にペットボトル釣法での釣り方です。

ペットボトル釣法の手順は、端的にいえば足元釣りをペットボトルで行っているという感覚になります。

詳しく見ていきましょう。

仕掛けを投げる


まずはペットボトルに巻き付けたラインを出しておいて、足元または少々離れたポイントに投げ込みます。

あまり投げすぎると糸フケが起こりやすくなったり、当たった際にペットボトルがすぐに倒れてしまうので注意しましょう。

投げ込んだら、ラインの放出が終わるまで待ちます。

当たるまで待つ


仕掛けが底についたらペットボトルを置き、足元釣りと同じように当たるまで待ちます。

ペットボトル釣法の仕掛けは安価で簡単に作れるので、複数作成して仕掛けておくと良いでしょう。

当たったらペットボトルが倒れる


アタリあったらペットボトルが倒れるので、糸を手で手繰り寄せて釣り上げます。

この時、針をアナゴの口に刺すイメージで糸を軽くシャクってやると良いです。

糸のテンションが緩むとバラされる可能性が高くなるので、ペットボトルに糸を巻き付けようなどとは考えず、一心不乱に手繰り寄せましょう。

アナゴを釣り上げたら絶対地面に置かないこと!


アナゴは全長が長く、不快なヌルヌルがあることもあり、釣り上げた際にはついつい地面に置いてしまいたくなります。

しかし、地面に置くのは厳禁です。

アナゴは陸地でも体躯を活かして移動することができるため、他の魚以上に暴れまわって道糸にからみついてしまいます。

アナゴに絡まった道糸を外すのは、滑りのせいで大変困難です。

また、外せたとしても道糸がヌルヌルになって使えなくなってしまいます。

アナゴを釣り上げたら、以下のような手順を踏んで、バケツに入れましょう。

道糸を竿と同じ長さになるまで巻き取る


アナゴを釣り上げることに成功したら、地面には置かずに道糸と竿が同じ長さになるまで巻き取ります。

アナゴが巻きつくことのできるものをなくすのが重要です。

道糸の先のオモリや天秤をグリップを持っている手で掴む


次に、道糸の先にあるオモリや天秤を、竿のグリップを持っている手で竿と共に掴みます。

道糸の先を掴んでしまえば、アナゴが巻き付けるものはないので安心です。

バケツの上で針を外す

「はずしっこ」であればワンタッチかつ片手で針が外せるので、バケツの上で針を外してアナゴをバケツに落とします。

「はずしっこ」以外で針を外す場合は、乾いたタオルでアナゴを掴み、地面に抑えつけた後、針を外し、バケツへ入れることになります。

注意しなければいけないのが、上記の手順は手元に針外し、タオル、バケツがないとスムーズに行えません。

アナゴ釣りをする際には、他の釣り以上に釣り具を整理整頓し、近くに置いておきましょう。

いろんな外道が釣れることも!楽しくアナゴ釣りをしよう


堤防でのアナゴ釣りの方法や仕掛けについて解説してきました。

アナゴ釣りでは、アナゴ特有のヌルヌルに対抗するために、事前準備が重要です。

事前準備さえしっかり行えば、釣り自体はそこまでテクニックが必要ではないので、初心者でも比較的簡単に楽しむことができます。

アナゴ釣りではマアナゴだけでなく、クロアナゴや各種根魚などの外道が釣れることも多いです。

ペットボトル釣法も併用して、外道が来てもおおらかな気持ちで釣りを楽しみましょう。


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