サクラマスはどうやって釣る?必要な道具から釣り方まで徹底解説

投稿者:ANGLERりゅーちょい

サクラマスは北日本で見られるサケ科の魚です。清流にいる魚として有名なヤマメが海へ降りると、サクラマスへと変化します。サクラマス釣りは強い引きによるスリリングなゲーム楽しめるのですが、どのように釣ればよいのか想像できない人も多いでしょう。当記事では、サクラマス釣りに必要な道具から釣り方までを解説しています。また、個体数が減っているサクラマスを釣る上で守らなければならないルールについても紹介します。

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「サクラマス釣りって初心者でもできるの?貴重な魚らしいし、どうやって釣ればいいんだろう」

「サクラマスは数が少なくなっているって聞くけど、釣る上でのルールはあるのかな」

サクラマスの遡上は北日本における春の風物詩として有名です。

サケ科特有の強い引きが楽しめることもあり、サクラマスは釣りのターゲットとしても人気です。

しかし、正直普段はあまり名前を効かない魚であることもあり、どのような釣り方をするのか想像できない人も少なくないはずです。

また、個体数が減っていることもあり、そもそもサクラマスを釣っても良いのか気になっている人も多いでしょう。

当記事ではサクラマス釣りに必要な道具の種類や実際の釣り方まで、網羅的に解説しています。

また、サクラマスの生態や地域ごとの釣りのルールについても言及しています。

当記事を読み終わる頃には、サクラマスを釣る上で必要な情報がほぼ把握できているはずです。

ぜひ参考にして、サクラマス釣りを楽しみましょう。

渓流釣りの人気ターゲット「サクラマス」を釣ってみよう


渓流釣りのターゲットとして人気なサクラマスは、マスという名前から分かるようにサケ科の魚です。

寒い海を好む魚で、日本では北日本に生息しています。

産卵期に体色が綺麗な桜色になることから、サクラマスという名前が付けられました。

基本的にはサケと同じように稚魚の内は海で生活し、産卵時に河川に遡上します。

有名な川魚としてヤマメがいますが、実はヤマメとサクラマスは、元々は同じ魚です。

海へ降海した個体は大きく成長したサクラマスに、海に降りず、河川に残留した個体はヤマメになります。

同じ魚とは思えないほど双方の見た目は違いますが、生活史も大きく違うのが特徴です。

サクラマスは1月から6月に河川への遡上を開始し、9月から10月に産卵、産卵後はほとんどの個体が死亡します。

しかし、ヤマメは産卵後も死亡することなく、翌年の産卵を終えた段階で死亡するケースが多いです。

サクラマス釣りには、海釣りと川釣りがありますが、当記事では川釣りについて紹介していきます。

サクラマス釣りに適したシーズンは1月から5月


サクラマスは、基本的には春先の雪解け時から河川に遡上しはじめるのですが、早い地域では1月から遡上が開始されます。

地域によりますが、最終的には気温が上がり始める5月まで釣りを楽しむことが可能です。

初夏に突入すると、急に姿を見かけなくなってしまいます。

河川ごとに遡上時期のずれが大きいため、あらかじめ自身が釣りに行く河川におけるサクラマスの遡上時期をしっかりと把握しておきましょう。

時間帯は午前中を狙う


サクラマスはシーズン中の日中であれば問題なく釣ることができます。

時間ごとの傾向を見てみると、比較的気温が低い日の出から正午までの方が、午後から日の出よりも釣れやすいです。

少々寒いとは思いますが、サクラマスを狙うなら、日の出付近狙って釣り場へ出発しましょう。

サクラマス釣りに必要なタックル

河川でのサクラマスでは、ルアーフィッシングが基本になります。

サクラマス釣りで使用するタックルは、以下の通りです。

  • ロッド:8~10フィート(約2.4~3m)のビッグトラウト用ロッド
  • リール:3,000~4,000番のリール
  • ルアー:スプーンやミノー
  • ライン:10lbのナイロンライン

詳しく見ていきましょう。

ロッドは8〜10フィートのものを選ぶ


ロッドには、8~10フィート(約2.4~3m)のビッグトラウト用ロッドを使用するのがおすすめです。

理想はサクラマス・サツキマス用のロッドですが、汎用的なトラウトロッドでも充分に対応ができます。

また、バス釣り用のロッド等でも、後述するルアーが投げられるものであれば問題なく使用可能です。

長さについては、より短いものが専用ロッドとしてラインナップされていますが、キャスト時になかなか飛距離が出ません。

中間の9フィートを基準に、取り回しやすさや遠投性によって長さを選ぶと良いでしょう。

おすすめのロッド:シマノ「カーディフNX S83ML」

\シマノが誇るサクラマス用ロッドの定番/

トラウトロッドの定番として人気を誇るシマノの「カーディフシリーズ」の中でも、「NX」はコストと性能のバランスが取れたモデルです、

流れの強い河川でのルアー操作に特化しており、X状にカーボンテープを締め上げることで、ネジレ強度を増した”ハイパワーX”構造を採用しています。

結果的に感度に優れ、繊細なアタリも逃しません。

長さもちょうどよく、対サクラマスには充分な性能を持つ逸品といえるでしょう。

  • 全長:2.51m
  • アクション:ミディアムライト
  • 継数:2
  • 仕舞寸法:129.9cm
  • ウェイト:142g
  • 適合ルアーウェイト:5~25oz
  • 適合ライン:6~16lb、0.6~1.5号
  • 価格:37,800円

3000〜4000番のスピニングリールをチョイスする


サクラマス釣りでは、基本的にスピニングリールを使用することが多いです。

ベイトリールでも釣れますが、キャストにコツがいることを考えると、初心者にはスピニングリールが扱いやすいでしょう。

ロッドの長さによって遠投性能が変化するので、ロッドに合わせたリールをチョイスすることが重要です。

基本的には3000~4000番のリールを使えば間違いないでしょう。

もし、8フィート(約2.4m)以下の短いロッドを使うのであれば、そこまで遠くにシャクとすることができないので、2500~3000番で充分です。

ベイトリールを使うのであれば、バス釣りで用いられるような遠投性の高いものを選ぶと良いでしょう。

おすすめのリール:シマノ「19ストラディック C3000XG」

\1巻きの多さが魅力の安定感のあるリール/

シマノが販売しているリールの中で、最も早く巻けるリールとなっており、1巻き94㎝というスピーディな巻き速度を誇っています。

糸巻量も充分で、負担なくサクラマス釣り上げることが可能です。

耐久性も充分で、相棒として長く使用できるリールとなっています。

  • ギア比:6:4
  • 最大巻上長:94cm
  • ウェイト:225g
  • スプール寸法:47/17
  • ハンドル長:55mm
  • 価格:26,800円

ルアーはミノーまたはスプーンを使用する


サクラマス釣りでは、主にミノーかスプーンを使用します。

ミノーは魚の形を忠実に模したルアーで、主に水面~水面直下を狙う際に利用するものです。

対してスプーンは、金属片にフックという単純な構造のルアーで、金属特有の光の反射を利用し、ボトム(河川の底)付近を狙います。

基本的には水深の浅い部分から中層をミノーで狙っていくのが主流で、水深があるポイントでボトム付近を狙いたい場合はスプーンを使用することになるでしょう。

他にも、気温が高い場合はサクラマスが比較的水温の低いボトム付近に集まるので、スプーンでさらっていくのが有効です。

ミノーはバス釣りでも使用されるような8~11㎝程度の、8~10gほどの重量のものを使うと良いでしょう。

おすすめのルアー:ティムコ「シュマリ ミディアムディープ90F」

\サクラマス釣りで確かな実績を誇るルアー/

湖や河川の本流での使用を想定されたミノーで、充分な飛距離と水面直下をバランス良く泳ぐスイミング能力から、シーズンを問わず使いやすい逸品です。

基本的に浅いポイントではレンジキープが難しく、リールの巻き加減に神経を使う必要があります。

「シュマリ ミディアムディープ90F」は勝手に絶妙な層を泳いでくれるので、ストレスなく釣りを行うことが可能です。

サクラマス釣り用として、最初に購入しておきたいルアーとなっています。

  • サイズ:90mm
  • ウェイト:10g
  • 価格:1,780円

ラインはナイロン10lbのものを選ぶ

リーダー
ラインはナイロン製のものが扱いやすくおすすめです。

ラインが伸びるので、サクラマスが違和感を感じにくく、しっかりと食いついてくれます。

ただし、ナイロンラインの伸縮性だけでサクラマスの引きに対応するのは少々不安です。

バラシ(獲物にラインを切られて逃げられること)に備えるのであれば、ショックリーダーを使用しましょう。

ショックリーダーは、ラインに強力な衝撃が伝わらないよう、緩衝材の役割を果たすものです。

サクラマス釣りでは、10lbのメインラインに対し、少々太目な16~20lbのショックリーダーを使うのが良いでしょう。

おすすめのライン:バリバス「スーパートラウト アドバンス」

\ビッグトラウト専用に開発されたライン/

「スーパートラウト アドバンス」は、岩と擦れる可能性が高く、環境が厳しいビッグトラウトの釣りに特化したラインです。

強度を確保しつつも、サクラマス釣りに重要な適度な伸びを確保しており、強い引きに対する耐久力も充分なものになっています。

表面にソフトコート加工を行っていることにより、厳寒期の低水温でもしっかり機能してくれるのも特徴です。

  • 太さ:8~20lb
  • 価格:1,800~2,000円

サクラマスの釣り方


サクラマス釣りに必要なタックルについて分かったところで、実際の釣り方について紹介します。

サクラマスの釣り方は、ミノーとスプーンで少々違いがあり、操作方法を変えなければいけません。

基本的には、ミノーは表層から中層を、スプーンはボトム付近を狙う際に使用します。

ミノーを使った釣り方


ミノーには、フローティングタイプからシンキングタイプまで様々なものがありますが、基本的な操作方法は同様です。

コツとしては、河川の流れに合わせてターンさせることが重要になってきます。

ミノーでの釣り方の手順は、以下の通りです。

  • 1.ミノーを上流側にキャストする
  • 2.河川の流れに乗せて、下流側に移動させる
  • 3.リトリーブ(リールを巻く動作)して、ミノーをターンさせる

上流側に投げたミノーが下流側に流されたタイミングでリトリーブをすると、河川の流れを受けながらもミノーの先端が上流側を向きます。

そのままリトリーブを続ければ緩やかにターンをしてくれるのですが、緩やかなターンはサクラマスに強くアピールしてくれるのです。

動きも激しくない分、見切られる可能性も少ないので、コンスタントに食いつきを誘うことができます。

スプーンを使った釣り方


スプーンはミノーより遠いポイントを狙う場合や、水深のある場所を狙う場合に使用します。

本流のサクラマス釣りでは、風にも負けない18g程度のものを使用すれば、安定してポイントまで投げることができるでしょう。

スプーンでのサクラマスの釣り方は以下の通りです。

  • 1.スプーンを上流側にキャストする
  • 2.スプーン底に着くまでラインを送り込み、沈降させる
  • 3.リトリーブして巻き取る
  • 4.沈降させる深さを変えつつ、1~3を繰り返す

スプーンは構造上水の抵抗を受けやすく、強い水圧を受けると沈み切らずに浮き上がってきてしまう可能性があります。

浮き上がりを防ぐために、基本的には沈降時にもちまちまとリトリーブしておくのがコツです。

ミノーで釣れなかったポイントでも、スプーンなら釣れる場合があるので、積極的に使い分けをしていきましょう。

サクラマス釣りが禁止されている地域もある


サクラマスはヤマメと同じく絶対数が減っている魚です。

よって、地域によってはサクラマス釣り自体が禁止されている場合もあります。

有名なのが北海道です。

北海道では、河川でのサクラマス釣りが全面的に禁止されています。

北海道でどうしてもサクラマスを狙いたいのであれば、海釣りでの釣果を期待し、間違っても河川で釣らないようにしましょう。

もし違反した場合は、リリースしたとしても罰金などの罰則を受けることになります。

最低限のマナーを守るのは自然で遊ぶ物の義務です。

サクラマス釣りにいく際は、地域ごとのルールをしっかりと確認しておきましょう。

ルールを守って大型サクラマスを釣り上げよう!


サクラマス釣りのシーズンや必要なタックル、ルアーごとの釣り方について紹介してきました。

サクラマス釣りは強い引きによるスリリングな釣りが楽しめる反面、獲物が貴重な資源であることから、釣り人としてのマナーが重要になってくるゲームです。

楽しい釣り人生が一回の違反で台無しになってしまわないよう、地域ごとのルールをしっかりと把握しておきましょう。

当記事を参考に、是非サクラマス釣りに赴いてみてください。


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